ミトコンドリア病
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ミトコンドリアとは
ミトコンドリアとは、わたしたちの身体の中の、細胞内小器官です。そしてこの小器官・ミトコンドリアの中だけにあるのが、ミトコンドリア遺伝子DNAです。
ミトコンドリアの中では、酸素を使ってわたしたちが摂取した栄養分を燃やし、身体を動かすために必要なエネルギーをつくり出しています。わたしたちはこのエネルギーにより、負傷した細胞を治したり、新しい細胞をつくったりしています。
ミトコンドリアは、いわば細胞の中にある小さな発電所なのです。
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ミトコンドリア病とは
ミトコンドリアの中には、細胞の核にある遺伝子とは異なる、リング状の小さなミトコンドリア遺伝子DNAがたくさん存在します。そしてこれらの小さな遺伝子が、ミトコンドリアの機能をコントロールしています。しかし、細胞内の変異型の異常なミトコンドリアDNAの相対量が大多数を占め、ある一定の値(閾値)を超えると、ミトコンドリアのエネルギーをつくり出す機能が障害を受けます。そして大量のエネルギーを必要とする脳や心臓、手足を動かす筋肉の働きに悪影響が出てしまうのです。
そうして起こる病気が、ミトコンドリア病です。
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MELAS(メラス)について
MELAS は、致死的なミトコンドリア病の一種です。
現在ミトコンドリア病の中でも、子供から大人まで最も頻度の高い遺伝子疾患であるといわれています。また、このMELAS は、エネルギーを大量に消費する脳や心臓、骨格筋などの働きに障害を受ける他、膵臓や肝臓、腎臓など、全身に様々な症状を引き起こす場合があります。
MELASの80%はミトコンドリアDNA塩基番号の3,243番のA(アデニン)からG(グアニン)への一塩基の変異 (A3243G変異)で引き起こされます。
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現在の医学では、
このMELAS をはじめとしたミトコンドリア病に対する
根本的な治療薬は見つかっていません。
わたしたちは、
治療不可能といわれる難病であるミトコンドリア病(MELAS)の
根本的な解決となる、新たな治療薬の研究開発を行っています。