筋ジストロフィー

筋ジストロフィーとは

 筋ジストロフィーとは、遺伝子の変異により、身体の筋組織が変性・破壊されても再生されにくく、次第に筋力が低下していってしまう病の総称です。

 筋ジストロフィーには様々な種類があり、その病型により症状の出る身体の部位や発症の年齢、原因となる遺伝子等が違います。しかし全ての病型に共通する特徴は、時間の経過と共に筋力が低下していくことと、遺伝子の変異が原因であることです。

 筋ジストロフィーの症状は、疾患により様々ですが、主に筋力の低下による運動機能の障害があり、それ以外にも呼吸機能や咀嚼能力の低下、目や耳・脳にも合併症等のみられる場合があります。

DMD について

 DMDは、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne Muscular Dystrophy)の略称で、ジストロフィン遺伝子の変異により発症する、筋ジストロフィーの一種です。

 ジストロフィン遺伝子は、筋肉の維持に関わるタンパク質であるジストロフィン・タンパク質の設計図であり、その遺伝情報を正常に読めなくなると、筋肉が徐々に壊れていき、全身が動かなくなっていきます。そうして起こる病気が、DMDです。

 DMDは、数ある筋ジストロフィーの中で最も頻度の高い遺伝病の一つです。またそのほとんどが男児に発症します。DMD患者の中には精神的な症状を示す場合もあり、脳機能との関連も指摘されています。

現在の医学

 現在、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治療は、「エクソン・スキッピング」と呼ばれる現象を誘導する薬剤により行われます。

 「エクソン・スキッピング」とは、ジストロフィン遺伝子の変異部分を含む一部を読み飛ばすことで、ある程度機能的なジストロフィンを産生させ、筋肉が失われるのを防ぐ治療法です。

 しかしこの治療法では、一部の遺伝情報を読み飛ばしてしまうため、ジストロフィン・タンパク質が正常なものに比べ小さくなります。生存に必要最低限のジストロフィンをつくり出すことは可能ですが、健常者と同じ社会生活を送るまでに回復することはできません。

わたしたちは、
「エクソン・スキッピング」のような延命治療だけに終始しない、
患者様一人一人に応じた、
これまでにない新たな治療薬の開発を行っています。

  投資家の方へ

詳しく見る

  寄付をする

詳しく見る